横浜、みなとみらいの今まで、これからを語る Special talk session 横浜、みなとみらいの今まで、これからを語る Special talk session
歴史ある街並みと近代的なみなとみらいが融合した横浜の魅力を世界に向け発信

今回の企画は、横浜全体を盛り上げるべく、
横浜ランドマークタワーとY B C(ヨコハマズベストコレクション)がコラボレーションいたしました。
コラボレーションに至る背景や、横浜・みなとみらいのヒストリー、
そして今後の街作りについて語っていただきました。

YBC(ヨコハマズ ベスト コレクション)とは
本多 YBCは横浜にこだわったモノを作り、モノを売る人たちが集まって1987年に発足しました。発足当時は、伊勢佐木町、元町、中華街、馬車道と、それぞれの場所で伝統を守る事業はあったのですが、オール横浜で展開することはなかなかありませんでした。1989年YES'89横浜博覧会をきっかけに、異業種交流を目的に新しく地域の垣根を超えた、YBCが組織化されました。それ以降、オール横浜として地域を活性化しようと、イベントを開催したり、出版物を出すなどの活動を行っております。
YBCと横浜ランドマークタワーが
共同してプロジェクトを開催した背景
宗林 三菱地所グループはみなとみらいエリアの開発に当初から携わり、YBCメンバーの皆様をはじめとする老舗の皆様、地域の皆様に支えていただき、今年、横浜ランドマークタワー誕生30年を迎えることができました。その節目となる年に、横浜全体を盛り上げていけたらと思い、YBC の皆様と一緒に「YOKOHAMA 再発見キャンペーン」を企画しました。
横浜在住の皆様が思う横浜の歴史、魅力とは
森本 横浜は自由な雰囲気で、人も街も開放的なところがすごく良いですね。街でいうと、元町や馬車道、山手エリアなどの歴史的な街並みや文化も多いし、みなとみらいなどの近代的なものの、両方の良さが共存しています。街の人に関しても、外から来た人にも開放的で優しいところもあるし、地元の結びつき、連帯感も大事にしているところがある。新旧のバランスが絶妙なところが面白いですね。

本多 横浜は開港以来、外国の文化が入ってくる入口で、当時から海外から来た人が新しいものを横浜に持ってきてくれる文化があり、それを取り入れて発展し、横浜ならではのオリジナルの文化を創ってきました。なので、横浜には多様性というものが、普通にあります。みんな違うけど、それぞれに良さがある、自然に多様性があるというのが、横浜の魅力ですね。

遠藤 港というのは、横浜のキーワードですね。港は、いろんなモノや人が入ってきては出ていくというところ。なので、今もいろんな時代のものが残っていて、街並みに溶け込んでいます。洗練されたところもあるし、昔ながらのところもある。横浜という地域は、エリアごとにいろんな特色があり雰囲気が違います。まさに港町っぽいというか、その個性豊かなところが横浜の良さだなと思います。

©森日出夫

今後の横浜の街づくり・目指すこと
本多 馬車道らしさ、中華街らしさ、元町らしさなど、お互いの街の個性をしっかり出していけたらいいなと思います。50年後、100年後に、「横浜は統一感があるけれど、それぞれ街の個性が活かされているところなんだな」と後世の人に思ってもらえるようになればいいなと思います。そうなるために、今できることは今やっていきますし、一方で二代三代かけてやるべきことも出てくる。そのように、長い目で、街をつくるという気持ちで取り組んでいきたいと思います。

森本 多くのお客さまに来ていただける魅力ある街によりしていきたいと思います。海外では旧市街地と新市街が分かれて、うまく綺麗で機能的な街づくりができていますよね。横浜はそれが日本でも唯一できる街だと思うんです。例えば、中華街に行くと、まるで中国に来たような気分になれるし、少し橋を渉ると元町の商店街がある。また、反対側に行くと自然や海がある。昔ながらの古い街と横浜ランドマークタワーをはじめ、近代的なみなとみらいの街並みが横浜の魅力を伝える良いアイテムとなり、海外に負けない歴史をうまく伝える街になっていくといいなと思います。

遠藤 今ある横浜らしい画が撮れる場所を引き続き残していきたい、思い出という形で人の中に残ってくれたらいいなと思います。何かあったときに「じゃあ横浜に行こう」と思ってもらえるように、「一人ひとりの中に横浜との楽しい思い出」ができる、そんな街にしていけたらおもしろいですよね。やはり、魅力的な街っておしゃれして写真撮ろうというところだと思うんです。同じ場所に行って、繰り返し写真を撮ってみようかなと思える街は間違いなく魅力があります。実は私も、昔、母が若い時に赤レンガ倉庫で撮った写真を見て、母の人生や横浜の歴史を感じて、あったかい気持ちになったんです。例えば、今、山下公園のバラ園で撮影する。その10年後にまた、家族が増えてそこで撮るなど。横浜はそういう、人の人生を重ねながら、思い出づくりができる街ですし、今後もその素晴らしさを受け継いていきたいと思います。
宗林 横浜の古き良き部分と新しい部分の共存を維持、さらに発展させていきたいですね。横浜ランドマークタワーが横浜の景色として人々の中に思い浮かぶ存在であるようにしていきたいと思います。家族・親戚みんなで集まったり、結婚式、デートなど、人生の節目節目で使われる街、施設であって欲しいと思っております。

本多 横浜ランドマークタワーは今年で30周年ですよね。先日ちょうど、私の子どもが、「横浜ランドマークタワーは自分のベースタウン」と話していたんです。私が元町を地元だと思うような感覚で、みなさんの気持ちの中に横浜ランドマークタワーの風景が入ってきいる。この辺りと一体化したんだなと思っていたところです。

宗林 ありがとうございます。とても嬉しく思います。今回は横浜の老舗の皆様と組ませていただいた記念となるプロジェクトです。今後もより連携させていただき、横浜の文化や歴史を大切にしながら、横浜全体を盛り上げていけるようにしていきたいと考えております。

撮影協力/馬車道十番館